キリスト教Q&A

コピーがなかった時代、聖書はどんな紙を使ったのですか?

紙にはパピルス紙と羊皮紙がありました。どちらも、現在、私たちが使っている紙とはまったく違う素材でした。まず、パピルス紙はパピルスから作られています。パピルスと言われても?パピルスとはエジプトのナイル川河口の沼地などに生育する、約2メートルにまで達する植物です。このパピルスの茎を刈り取ります。そして刈り取った茎を剥いて、長さをそろえ、薄く削って、長い薄片を作ります。その薄片を少しずつ重ねて並べ、その上に、互いに垂直に交差するように重ねて並べます。これを圧縮して乾かし、表面をなめらかにしてできあがりです。なめらかにするといっても、今の紙と比べるととても表面がざらざらしているそうです。
 羊皮紙の方は、動物の皮をなめして作ります。羊の皮の紙・・と書きますが、実は羊の皮とは限りません。パピルス紙でも羊皮紙でも、高価だったので、表と裏の両面を使用したようです。
 ちなみに、書く道具は割り箸の先をとがらせたような代物が使用されたそうです。インクは煤(すす)と、ゴムとを水に溶かしたものが使用されていました。
 また、パピルス紙や羊皮紙から、巻物または綴じ本が作成されました。新約聖書を書き写すのには、綴じ本が多く用いられたそうです。綴じ本とは江戸時代の本のようなもので、ルーズリーフの古代版と考えれば良いでしょう。現代なら、印刷されてから製本されますが、古代は巻物や綴じ本となってから文字を書くのが普通だったようです。巻物も綴じ本も、作成に手間暇を要したこともあり、決して安価ではありませんでした。しかも、現代の書籍のようにコンパクトではなく、かなりかさばり、持ち運びは大変だったと思います。