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公開講座の報告(2015年9月18日更新)


大学教員の重要な仕事の1つに「教育」がありますが、必ずしも勤務校の学生だけを対象にしているわけではなく、地域の方々を対象したものとして「公開講座」があります。本学の今年の公開講座は「よりよく生きる~まだまだ人生は楽しめる~」を共通テーマとして6人の教員により行われます。私は、2015年9月12日(土)、2回目の授業を担当させていただきましたので、その活動を紹介させていただきます。

 具体的な講座タイトルは「成人期・老人期の性格発達」ですが、簡単に言えば「大人の性格とは?」を扱いました。心理学には、人間が年齢によってどのように変化するかを扱う発達心理学という分野がありますが、昔の発達心理学は子どもを対象としており大人を対象とすることは少なかったのです(子どもの方が変化が大きいため研究者の関心が高い、大人を対象にする研究を実施するのが難しい、などの理由が挙げられます)。
 しかし、数十年前から本格的に「大人」の研究が始まり、蓄積され、ある程度「大人はこんな風になっているのでは?」という「心理学的な『大人の常識』」もある程度整理されてきました。よって、むかし心理学を勉強したことがあっても、始めて学ぶ内容だったのではないでしょうか? 実際、私も大学で心理学を勉強した頃には授業として学んだことはなく、また、公開講座の受講者の中にも始めて学んだという感想をお持ちの方もたくさんおられました。

 結局、大人の性格はどうなっているのでしょうか? その全てを説明できませんが、私の専門分野である「ビッグ・ファイブ」の観点から、一言だけ、お知らせしましょう。ビッグ・ファイブとは、人の性格を考える時に5つの観点で全体的・総合的に理解しようとする仮説です。この仮説を使った「大人の性格」研究をまとめると、年齢とともに、「大人しくなり」、「感情が落ち着いてくるようになり」、「新しい物好きよりも伝統にこだわるようになり」、「他者に配慮するようになり」、「意志が強くなっていくようになる」となります(外向性、情動性、開放性が低くなり、愛着性、統制性が高くなる)。もちろん、人によって個人差はありますが、大雑把な傾向として現れているので、皆さんも参考にして下さい。

 このように、昔は学んだことがなかったことが説明されるようになったり、あるいは、昔学んだことが、最新の研究によって訂正・修正されることもあります。人間は学習能力が高い生き物です。その能力を最大限に発揮するためにも、新しい学びの場として本学にお越し下さい。今年の公開講座はまだ4回ありますので、その都度、新しい学びを体験できることでしょう

(文責:林 智幸)

 

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