• 永山 ルツ子
  • 静岡英和学院は、1887(明治20)年に、カナダから来日したキリスト教宣教師を中心にして創立されました。その後、1966(昭和41)年に静岡英和女学院短期大学が開学し、2002(平成14)年に静岡英和学院大学が開学しました。短大開学から数えると50年以上、地域の発展を担う卒業生を送り出してきました。本学は、創立以来、キリスト教精神に基づく「愛と奉仕」の実践をもとに、愛をもって他者と共に生きる豊かな人間力、地域社会と人間社会に貢献する国際的感覚豊かな人材を育てることを理念としています。

    本学は、様々な生活背景、文化をもつ留学生も多く、多様な価値観の中でお互いを尊重し、考え、学ぶことが重要となります。SDGsの理念として「誰一人取り残さない」という考え方がありますが、多様な人材がお互いに認め合い、受け入れ合う機会と環境を作り出すことは、学院聖句にある、「隣人を自分のように愛する」ことと同様であると考えます。皆さんは一人一人が愛される価値のある人間です。お互いの違いを認め合い、多様性を尊重する多文化共生社会に生きていく皆さんには、心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、隣人を自分のように愛する、愛の実践を伴う共に生きる人間になってほしいと思います。コロナ禍の中、世界は混乱状態にあります。これからの日本は、また世界も同様に、今までとは異なる価値観、技術によって、生活や働き方も変化していくでしょう。その変化に対応するためには、日々知識、情報を得て、学んでいかないといけません。皆さんには、この静岡英和で学んだ知識や経験を活かし、多様性を大切に、平和な社会を作っていくために活躍してほしいと願っています。本学で多くの経験をつみ、人を愛し、人のために尽くす働きをなし、生きる意味を学んでいってください。

    学長 永山 ルツ子