事業名 | 人生100年時代、高齢者の地域活動・社会参加を促進したい!:静岡市における方言の記録・保存と継承を目指して |
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担当者 | 大槻 知世 |
所属 | 人間社会学部人間社会学科 |
実施時期 | 2020年10月1日~2021年3月31日 |
分野 | 人文科学、日本語学 |
キーワード | 方言、静岡市葵区、井川 |
静岡市内のシニアの方々に方言調査を通して地元の風習や文化を教えていただく。昨今の状勢に鑑み、調査はオンラインで行ない、高齢者の方お一人と、学生2~3名程度のグループでお話を伺う。
普段意識せずに使用していることばについて質問を受けて考えることで、高齢層の方々が地元を見つめ直し、改めて自らの居場所を見出すきっかけとなることを期待している。学生にとっては、実際に方言調査に参加することで、地域社会の多様性を実感し、また人生の先輩と語らう機会となる。
高齢者の方々に地域活動・社会活動へ参加するモチベーションを意識していただくために、地元の方言、文化、風習や、ご自身の経験などに関するお話を伺う。ご経験を下の世代に伝え、それにより下の世代が育つのを感じることが、地域や社会の活動に参加する意欲を持つきっかけとなると考える。
葵区井川の高齢者4名に、方言や昔の産業、暮らしぶりなどについてお話を伺った。日本語学・言語学・方言学の調査の体裁で行ない、基礎語彙の聴き取りや、標準語の文を方言に翻訳していただく調査を行なった。
さらに、方言の朗読や演劇など実施なさっている「かたかご会」の方々にも予備調査としてお話を伺った。以上の結果は2021年3月発行予定の報告書にまとめる。
事前に期待された効果として、シニア側には、自らの知識と経験を伝えることで自己有用感が高まり、幼い頃からのルーツを見直すことで地域社会とのつながりを再発見する。学生側には、地域文化の特長を知ることで、地元への誇りと、地域への貢献を意識する。
調査後の成果として、シニアがいきいきと昔の生活や方言語彙などを語ってくださり、積極的にご教示くださった。継続的にご協力くださる方もいらした。学生も、調査に参加することで、事前に学んだ知識を実践的に活用し、方言や言語への関心を高めることとなったものと思われる。
(窓口)静岡英和学院大学 企画部 地域連携担当
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